AGS
RECRUITING
試験と業務の両立事例

日々の積み重ねと周りのサポートで、20歳代で税理士に

中野 遥介 MS2部門 JS1事業部 2020年入社

中小から上場企業まで約20社の税務顧問や事業承継などの業務に携わる。一般企業への就職も検討したが、大学3年次に税理士を目指す道へ。試験勉強専念期間を経て、会計学に属する2科目(簿記論と財務諸表論)に合格後、AGSに入社。2021年に官報合格、2023年、28歳で税理士登録。

税理士を目指した経緯を教えてください。

父が税理士だったものの、当初自分は税理士になろうとは考えていませんでした。大学3年次に周りと同じように就職活動を始め、銀行などの一般企業への就職を検討しましたが、肌に合わず。選考は全て辞退し、家族への相談を経て、税理士を目指す道に本格的にシフトしました。士業なので頑張ってもなれない不安はありましたが、勉強を始めて4年次には簿記論に合格できたので、受験を続けることにしました。卒業後は約2年半、専門学校に通いながら勉強に専念しましたが、その間は1科目も合格できず、AGSで仕事と勉強を両立しながら税理士を目指すことにしました。個人から上場企業まで幅広いクライアントと関わり、キャリアアップできそうだったのが入社の決め手でした。

勉強時間はどのように確保していましたか。

毎日30分でも勉強時間を作るようにしていました。量をこなすというよりは日々の積み重ねを重視しました。勤務体系が日々の始業・終業時間を調整できるフレックスタイム制だったので、マネージャーと相談し、仕事を適宜行った上で日中の1~2時間程度を勉強に充てさせていただいた時もありました。平日は勤務後などになるべく社内で勉強し、理論の暗記は、電車の中などのすき間時間を使うなどして工夫し、土日は自宅で計算問題を中心にやっていましたね。もちろん、友人と遊ぶようなオフの日もありました。

業務量が比較的落ち着く7月以降は、上長が8月の試験に向けて「勉強がある人の分をみんなでフォローしましょう」と会議で伝えてくれるなど、勉強時間に気を遣ってくださり、非常に助かりました。試験前には10日間の試験休暇も取り、追い込みをかけました。

仕事と勉強の両立はどんな点が難しかったですか。合格のコツはありますか。

100点満点を求められる実務と、2時間という限られた時間で60点の合格点を求められる試験とで、頭の切り替えが難しかったです。試験では、分からないものは解かないという選択をし、解きやすい問題をいかに漏れなく回答できるかが重要でした。一方で、税務申告書の作成支援などの実務では、最終税額などの数字が正確なのは大前提。担当者が知らないのはクレームにつながるので、クライアントからの問い合わせに対して自身の理解が不十分な場合は、きちんと調べた上で対応するのが当然だからです。

合格のコツは、「積極的に60点を取りにいく」ことだと感じています。受験に専念していた時期は、70点、80点とより良い点を取りにいくことを意識してしまっていました。実務を通じてある程度要点を抑えておけば解けそうな問題も出題されますが、解答に時間を要する問題もあるので、難題は深追いしない「割り切り力」が必要です。会計科目はミスをせず、スピードを意識すること、税法科目は、落としてはいけない問題で点を取り切り、手を出すべきではない項目はさっさと切り捨てることを意識するのがいいと思います。仕事と勉強の両立は、ほかの人に比べると自由に使える時間がもちろん減りますが、税理士になろうと決めたならどうにかこうにかしてやり抜けるはずです。

税理士としてどんな時に仕事のやりがいを感じますか。

税務顧問をしているクライアントから、決算申告後に「ありがとうございました」と連絡を受けた時はもちろんのこと、税務以外にも相談してもらえたときは「頼りにしていただいている」という実感があります。経営とお金の流れに税務という視点で関われるのも面白いです。経営計画や投資活動の検討について助言を求められた時に自分の意見が反映されると、クライアントから信頼していただけている実感があってうれしい気持ちになりますし、今後会社の動向を見守るのも楽しみです。税理士になって、責任や自らに課した重圧が増えたのは事実ですが、一人の税理士としてもっと頑張ろうという気持ちも一層強くなりました。

印象に残っている仕事と、今後の展望について教えてください。

新たに担当したクライアントの会計ミスの修正から、遡及適用で5年分更正の請求を行いました。納めすぎた税金の一部が還付されて感謝されたと同時に「今後もしっかり見てね」と言われ、背筋が伸びました。ほかにも、土地を多数保有するクライアントの株価算定や、海外に支店を持つ会社の本支店会計から外国税額控除を含んだ税金計算など、幅広い業務に関われています。

今後は、現在携わっている事業承継をはじめとした組織再編の分野で専門性を高め、IPO業務にも携わりたいと考えています。様々な会社と関わるなかで事業・経営承継を始めとする組織再編の問題は重要度が高いと感じています。企業の経営戦略を相談された際には、選択肢としてIPOも提案できるように、幅広く知見を深めていきたいです。

※ 役職及び記事の内容は2023年7月時点のものです。

中野 遥介 (なかの ようすけ)

MS2部門 JS1事業部
2020年入社

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